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T420sのいろいろ比較

先月、開封したLenovo Thinkpad T420s(4170-3EJ)の続きをレポートする。

開封の儀式では、主に開梱と、外観を優先としたが、今回は中身の部分を紹介しようと思う。
T420sは日本で4月から販売を開始された。その後、7月15日より店頭モデルとして本モデルがデビューした。
今回の記事では賛否両論あるトップカバーのLenovoロゴ、キーボードレイアウト、指紋センサーの形状、システムパフォーマンス、ストレージの性能についてと液晶の表示について触れたいと思う。
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現在使用している Thinkpadをまとめて撮影してみた。奥からT42(2373-N4J)、T43(2669-46J)、X200s(7465-CTO)、T420s(4170-3EJ)
現在使用していない機種ではこのほかに、560、X41、X60がある。




最初に、賛否両論(主に否定)あるトップカバーのLenovoロゴの違いを検証する。
一度はなくなったLenovoロゴが復活した。第2世代Core2duoモデル、新数字3桁(英字ーX00)にこのロゴがはいり、古参ファンをはじめ大きな不満が上がった。その後、第1世代Corei搭載モデル(英字ーX01)のモデルでは希望が叶い、撤廃され安堵していたのだが、今年の春モデルである第2世代Coreiモデル(英字ーX20)で復活してしまった。ただ単純に復活したわけではなく、写真の通り仕上げが変わったことがわかる。
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左が最初のLenovoロゴ、光沢のある黒いロゴだ。(写真はX200s) 右が新しいLenovoロゴ、仕上げが銀色に変更されている。(写真はT420s)
高級感は増したとはいえ、デザイン的にこの部分に必要なロゴなのかは個人的にやや疑問に思う。実際に使用している時は一切目に入らない部分ではあるのだけど気になるものは気になるのだ。
おそらく否定意見が多いだろう事を受けて次の世代ではどのようになるか興味のわく部分だ。

次に、パームレストの指紋センサーについて。2000年も中頃にさしかかり、情報漏洩やPCの盗難などが増え、個人PCだけでなく企業で採用されているPCでは情報の漏洩が即致命的になりかねない。人体パーツ認証としては、銀行のATMなどで採用されている網膜、手のひらの静脈、そして指紋認証などが一般的だ。
曖昧な記憶で恐縮だが、パーソナルマシンであるところの携帯電話への搭載が身近な人体認証の採用ガジェットだったと記憶する。PCではログインパスワードの代わりとして採用された。安直なパーソナルパスワードや漏洩に配慮したためといえよう。Thinkpadは、2004年秋のT42シリーズの上位モデルナンバーに、指紋認証機能の搭載されたT42(2373-N4J)を入手した時、ログオン画面で指をこするだけでようこそ画面に移行したときは本当にすごいと思ったものだ。
私が所有している、指紋センサー搭載機種で右から時系列毎に5世代分の写真を撮影した。(実際には、T42とX60 の間、200sと420sの間にそれぞれ1世代づつ入る)こうして見ていくと世代ごとに少しづつ形状が変わっているのがわかる。
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一番右のT420sに搭載の指紋センサーにはセンサーの両サイドに緑とオレンジのLEDが付き、正しく読み取れたかどうか判断できる。同センサーは起動用のスイッチの代わりとしても使用が可能。指紋をログインパスワードにも登録してある場合、ログオン画面を飛ばすことが出来る。
デザインだけではなく読み取り精度も上がり、T42の頃は登録の際に何度もだめ出しを受けたが、T420sではほとんどエラーを出さずに登録することが出来た。

次にThinkpadといえばキーボードを避けて通れない。個人的に、ノートPCのキーボードは世代を重ねる毎にキータッチはキータッチは軽い方向に向かっている気がする。ただ感じ方には個人差があり今回は形状のみに触れたいと思う。伝統的に配列などの変更はほとんどないが、仕上げ方法や色など変わっている部分もあって面白い。2004年の機種から私の持っている3機種で比較してみたい。
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T42(2373ーN4J)のキーボード。先ほどの指紋センサー初代機でもある。現在の「Think vantage」ボタンがこの頃は「Acces IBM」となっているのも懐かしい。
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サイズは少し小さくなってしまうが、X200sのキーボード。このモデルからXシリーズも4:3スクエアから16:10のワイドに移行し、キーピッチはほぼ均等になった。
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T420sのキーボード。2世代前のT400sでキーボードにも変化をつけた、頻繁に打つ「delete」と「esc」のキーを縦に大きくとりタイプミスを防ぐ工夫がされた。これとは別にプレミアムモデルであったX300シリーズに搭載されていた「caps lock」や「Mute」といった使用状態の確認の為LEDがつけられたTシリーズは400sから導入され、第2世代型Corei搭載のモデルではほぼすべてのラインアップでこの形状になった。

次に中身の話をしたい。PCでCPUやGPUと一緒に語られる部分がある。それはストレージだ。SSDの搭載機種も増えてきたがHDDがメインの部分である。
それまで使っていた機種(Core2duo第2世代型)にくらべれば雲泥の起動スピードと処理能力、横部分に偏ってはいるが広い表示とわかって購入してはいても納得のいくレベルだ。とはいっても、使用感や感覚というものは個人の主観に左右されることが多いため一般的な表現とは言いがたいということで、数値上の性能をレポートしたいと思う。
WIndows Vistaより、コントロールパネルに新しく加わった項目にパフォーマンスツールがあるこれは、プロセッサー、メモリ、ストレージ、ゲーム用グラフィック、AERO(Vista以降の視覚効果)パフォーマンスの5つの評価ツールがあり、搭載しているパーツによってそれぞれ小数点1位までの数値が表記される。そしてメモリやストレージなど交換した場合その都度計測をやり直すことが出来る。
T420s店頭モデルは以下の通りだ。
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プロセッサーは2コアとはいえ第2世代型Coreiのため7.1とかなり高い。厳密に言うとカスタムしているがメモリは前回の記事の通り、8GB積んでいるため7.5、グラフィックスの2つはディスクリートGPUとはいってもビジネス用に特化されたNVS4200のため、5.9、6.5とあまりふるわないスコアに。
そしてストレージはHDDではなくSSDのため7.5と高スコアをマークしている。

次に、Crystal Mark というツールを用いてストレージのスコアを計測した。
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参考までに、右からシステムドライブであるサムスン製のSSD、mSATAのインテル製SSD(20GBSLC)、ウルトラスリムベイにセカンドHDDベイに接続した5400回転のHDDのデータを参考までに掲載している。左二つからするとHDDの性能は5400回転で世代も現行より前の物のため、公平なスコアではない。ただ、SSDとHDDの間には超えることの出来ない速度の壁があることはわかってもらえると思う。

この記事では決してSSDに対し、HDDが劣っていると書きたいわけではない。SSDは容量対費用のバランスが圧倒的に費用よりで数年前の容量レベルの機体でも数万円するため、おいそれと切り替えるわけにはいかない。しかもVistaあたりからOS(オペレーティングシステム)やアプリケーションのインストールに必要な容量も増えており、おいそれと少ない容量に移行することも難しいものだ。
ただ、数字の示すとおり、今後モバイルノートと呼ばれる機種は間違いなくSSDに移行していくと思われる。早い、省エネ、振動に強いと費用と容量以外のパフォーマンスは明らかにHDDのそれを上待っているからだ。ただ、SSDが一般的になってまだ3年、寿命やパフォーマンスの低下などまだあまり出ていない事例が今後出てくるであり不安部分もないわけではないと思う。

最後に満足感の高いT420sだが、マイナス面で一番気になったことがある。それは液晶だ。電源を入れて起動画面、デスクトップ画面とみたが、黒が黒になっていない。わかりにくいかもしれないが、グレーといっても差し支えはないと思う。それにぎらつきがひどい一部でムスカパネル(天空の城ラピュタのあれ、劇中で「目が、目がー!!」の発言に由来する)と呼ばれるパネルといっても差し支えあるまい。この手のパネルの場合、長時間使用していると、非常に目に負担がかかる。安くない買い物だけにやや愕然とした。では購入前に確認したのではないのか?という疑問が起こるはずだ。

ノートPCの場合、制限が多くデスクトップ用の液晶に性能が及ばないのはよくわかる。それは液晶がバッテリー食いの一番の根幹であるため、消費電力の高いパネルは使えないこと、本体重量など様々な要因がある、写りのよいパネルだけ採用出来ないことがあげられる。

Thinkpadはかつて、Flexview液晶というIPS液晶を最上位のプレミアムノートPCに採用したことがある。現在のTVにも使用される液晶の仕組みの一つで高い視認性と視野角、色再現性を誇った。しかし、当時でも応答速度を上げることが出来ず、残像など動画への対応が難しいこと、パネルの供給元の一つであるIBMと提携していたIDTechが別グループになったことなどの影響で、Core duo世代のT60で採用は終了している。私自信このパネルを採用したモデルThinkpad T42を使っていた、あまりに広い視野角と落ち着いた表示に同機種を4年近く使い続けたことのの大きな要因である。

そして2005年以降ノートPCでは長らく続いた4:3のスクエアモデルから、16:10のワイドモデルへ移行しワイドテレビの需要も相まって16:9に変化してきた。

PCの優劣を語る際に、CPUやGPUといった部分に目が行きがちではあるが、モニタの性能は機体の骨がらみ的な部分で、基本的に変えることは出来ないし、一番長く触れている部分でもある。キーボードは、文字を打つ人間でなければその恩恵を受けることはないkもしれないが、表示する液晶は重要であるのにあまり語られることが少ないように思う。結局、消費者側は店頭やレビュー記事などを参考に探すしか方法はないのだ。
ただレビューだけではわからない部分というものがある。それは部品供給メーカーだ。というのも基本的に1社供給をしている国産モデルに対し、海外メーカの場合通常2−5社の供給元を持っている。カタログ上では、解像度、サイズとものに同じものだが、ロットなどで型番が同一機種なのに搭載パーツが異なることは一般的に行われている。
そのため生産メーカーが異なれば必然的に質は異なる。液晶の場合それは表示能力に現れる。PCメーカーの規格には準拠しているのだろうが、2chなどをみていると一般レビューには上がらないどのパーツだとあたり、これの場合地雷などの表記をみることがある。
調べたところ、T420sは3社の液晶パネルの供給元はサムスン、AUO、LGの3社が14インチHD++のパネルを供給しているようだ。

どうやら今回はAUOのパネルが地雷のようで、「SIW」というWindows用高機能システムインフォメーションツールを用いてパネルの型番を調べたところ、AUO製B140RW02 V1というパネルが使われていた。ちなみにLG製のLP140WD2-TLB1ではひどいぎらつきを感じることはないそうだ。全く持ってうらやましい。

ただ使用パネルがわかったところで、購入時に販売店に確認してもらうことはできないため、帰宅後電源投入したときに初めてわかる、不満があるからといって不良品ではないので、本当に博打だと思う。
まあ、今回余裕が出来たらパネルだけ購入して入れ替える気ではいるのだけど。まあこれは別の話。
X200sとの比較を掲載しよう。写真の技量が不足しているので違いがわかりにくいことはお許しいただきたい。
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一般的な使用状態を想定した角度。
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やや上から見た状態。白く飛んでしまうのがよくわかる。
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ノートPCのパネルにありがちな下から見た状態。色が反転してしまっているのがよくわかる。
次回は、今回のレポに書いたFlexviewディスプレイにも登場してもらい比較を行う予定である。
by unlimitedbread | 2011-08-12 01:17 | Thinkpad


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